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※(子)はトヨタ自動車の連結子会社、(親)は親会社、(持)は持分法適用会社を意味しています。
トヨタ自動車について
トヨタ自動車は愛知県豊田市に本社を置く日本最大の自動車メーカー。創業者は豊田喜一郎、現在の経営者(取締役社長)は豊田章男。
2008年には自動車販売・生産の面でゼネラルモーターズ(米)を抜き、実質の世界一の自動車メーカーに。国内での主な競合他社は日産自動車、本田技研工業で売上高はそれぞれトヨタ20兆5,295億円、日産8兆4,369億円、ホンダ7兆6,744億円(四輪事業)と2位の日産に大差をつけています。
強者戦略
強者戦略とはランチェスター戦略において強者(競合局面における市場シェアNO1の企業)がとるべきとされる戦略。ミート戦略を基本戦略とする。
トヨタ自動車の戦略ポジション
トヨタ自動車は強者戦略の代表的な例と言えます。強者戦略とはランチェスター戦略において強者がとるべき戦略とされ、競合局面における市場シェアが圧倒的首位の企業のみが有効な戦略です。
強者戦略はミート戦略を基本戦略とします。ミート戦略とはシェア下位企業の発表したサービスや製品の同質化を図ることです。強者が下位企業のサービスや製品の同質化を図ることにより、下位企業の優位性が失われます。その結果、経営資源や規模の経済で勝る強者が替わって優位性を確立できます。
トヨタ自動車は国内自動車業界において圧倒的シェアを誇り、質的・量的に競合より優れた経営資源を保有してるため強者戦略の要件を満たし、この戦略が最適と言えます。ただし、強者戦略はトヨタ自動車のような強者(競合局面における市場シェアNo1の企業)にのみ通用する戦略で、シェア下位企業がこの戦略を行っても経営資源や規模の経済の面で劣るため、優位性を保つことはできません。
トヨタ自動車の強みとしてまず挙げられるのが、手掛けている自動車の種類が多い点です。低価格の小型車からSUV、高級セダンまですべての顧客のニーズに合わせた全セグメントの自動車を製造・販売しています。
これは豊富な経営資源を持つトヨタでしかできない戦略です。フィリップ・コトラーの提唱によるとリーダー(強者)の戦略の方針は全方位(市場の全セグメント)であるべきとされ、トヨタのフル・ライン構成はまさにこの全方位を満たしています。
先ほどの強者戦略でも述べましたが、やはりトヨタ自動車の経営資源(ヒト・モノ・カネ・ノウハウ)の豊富さは大きな強みになります。
豊富な経営資源(ヒト・モノ・カネ・ノウハウ)を持ったトヨタ自動車は広告・宣伝、研究開発、販売チャネル、顧客サービスなど経営のあらゆる局面で他社よりも優位に展開することができます。また、例え下位企業が魅力的な自動車を開発した際も、こうした豊富な経営資源を投入し、ミート戦略を行うことができます。
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