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※(子)はモスフードサービスの連結子会社、(親)は親会社、(持)は持分法適用会社を意味しています。
モスフードサービスについて
モスフードサービスは東京都品川区大崎に本社を置き、主に『モスバーガー』のフランチャイズ展開を手掛ける。創業者は櫻田慧、現在の経営者(取締役社長)は櫻田厚。
モスフードサービスがフランチャイズ展開する『モスバーガー』は、ハンバーガー業界において日本マクドナルドに次ぎ業界2位。
差別化戦略
差別化戦略とは、ポーターの基本戦略のうちの一つで、業界全体の広い顧客をターゲットにし、他の企業が持たない特徴で他社との差別化を実現することで競争に勝とうとする戦略。
モスフードサービスの戦略ポジション
『モスバーガー』を展開するモスフードサービスは、差別化戦略の好例と言えます。モスフードサービスは業界高シェアのマクドナルドとの差別化を図るため、あえて価格を高めに設定し、品質の向上に努めてきました。
特に顕著だったのが、1990年代後半にマクドナルドに端を発した値下げ競争において、競合他社が次々と値下げ競争に走った中、モスフードサービスはほとんど値下げをせず、高級路線を維持し続けました。
差別化戦略は競合他社といかに差別化して、顧客から評価を獲得するかに焦点が置かれます。価格競争に走らなかったモスフードサービスはぶれない差別化戦略の表れとも言えます。
モスフードサービスの強みは、上記のとおり高品質・高価格路線です。これは業界内で圧倒的なシェアを誇るマクドナルドとの差別化を明確に図っています。
マクドナルドとの違いは、商品の高品質・高価格化以外に、立地戦略、ターゲット層、店舗ディスプレイ、健康志向の訴求、食材へのこだわりなど多数挙げられます。
モスバーガーのうまい点は強者マクドナルドと意図的に差別化を図っている点です。差別化戦略は業界2位以下の弱者がとるべき戦略で、弱者が強者になる戦略です。特に、ファーストフード業界のように強者(マクドナルド)が圧倒的なシェアを誇っている場合、差別化戦略は効果的です。
モスフードサービスは「ミスタードーナツ」を運営するダスキンと08年2月に資本業務提携を締結。食材の共同配送や情報共有、商品の共同開発などを手掛けてきました。
そんな両社が2010年4月に両社共同で新形態店舗『MOSDO!(モスド)』の1号店を広島に出店。業界内で注目が集まっています。
1号店の床面積は198平米で68の客席。日本初のハンバーガーとドーナツをセットメニューでオーダーできる点が特色です。両社が資本業務提携した背景には、ダスキンはモスフードサービスの品質管理ノウハウを、モスフードサービスはダスキンと共同仕入れを行うことによるコストダウンを図る狙いが挙げられます。
いずれにせよ、ダスキンと提携することによりモスフードサービス側としてはダスキンのスケールメリット(規模の経済)を生かせる面もあり、資本面で大きく劣るマクドナルドへの対抗策とも言えます。
新形態店舗『MOSDO!』に関してはまだまだ模索段階ですが、新たな試みとして今後の動向に注目が集まります。
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